コモディティ化したPC市場の象徴・Dell
Apple Pie

Apple

アメリカでは勿論だが、日本では、Apple Computerという会社は相当人気がある。
というか、少なくともブロガーコミュニティでは熱烈な信者が多いらしく、SV在住日本人人気ブロガーの方(って、むちゃくちゃ限定されるやん…という突っ込みはナシで)からもAppleネタを書くとアクセスが増えると聞いたことがある。

さて、Appleについては、昔、Appleの描く世界観としてWWDCのSteve Jobsのキーノートの印象をまとめたことがある。読み返すと、あのカリスマぶりが蘇り、改めてすごい人だなあ、と思うと共に、当時抱いた、より良い・おしゃれなライフスタイルの提案、感性への訴求、ユーザーが実際にその製品を使う場面のストーリー作りのうまさ、といったAppleの強みが、果たしてどのように業績に現れているのか?という観点でみていきたいと思う。

Apple Computerの売上高は、2005年は約$14Billion。2001年から5年連続で増加しており(その前のデータは未確認のため、もしかしたらもっと長い間伸びているかもしれないが)、しかも、2003年の$6.2Billionから、たった2年で倍以上になっている。

セグメント別の売上高をみると、2004年までは売上の半分以上(2003年は2/3)をマッキントッシュが占めていることがわかる。2005年でも、iPod+iTunes Music Store関連の売上高は、マッキントッシュにはわずかに及ばないが、iPod+iTMの成長率は極めて高い(対2004年比で、200%以上)。ただし、サードパーティベンダ関連製品は、かなりの割合がiPod関連グッズだと思われるので、今日では、AppleのコアビジネスはマッキントッシュとiPod(関連ビジネス)の二本立てと言って良い。

マッキントッシュのパーソナルコンピュータ市場におけるシェアは4%と言われており、マッキントッシュの単価は年7%程度ずつ減少している。コンピュータ部門の内訳を見ると、2003・2004年はポータブル型のほうが割合が大きいのに対し、2005年ではデスクトップが盛り返している+ユニットあたりの単価が下落していることから、Mac Miniの人気が高かったのではないかと思う。

Appleは近年、利益率も改善している。理由は、LCDフラットパネル、DRAM等の製品のプライシングに有利な状況があったこと、高マージンのソフトウェアの販売が増えたこと、販売 チャネルにおける直販の割合が増加したこと等 がアニュアルレポートではあげられている。個人的には、売れば売るほど加速度的に儲かるソフトウェアビジネス(Appleの場合はiTM)の伸びが大きく貢献しているので はないかと思ったが、セグメント別の利益率が公開されていないため、実態は不明である。

支出の部をみると、R&Dの絶対額は増えている(2005年は$534Million)が、対売上高比は徐々に下がり、2005年は4%に留まった。販売管理費は、20%前後から13%まで減少している(2005年は$1,859Million)

今回は、所謂「コンピュータ(PC、サーバ)」の市場の一角を占めるApple、について捕らえるのが主な目的なので、iPod+iTMビジネスについてはこれ以上掘り下げない。ただ、定量的な分析ではないが、iPodが、Windowsユーザのマッキントッシュへの"SWITCH"を促進した面はあると思う。Appleがマッキントッシュを捨てることは当面はまずないだろう。市場No. 1になることはなくとも、シェアを今よりも伸ばす可能性はあると考えている。

マッキントッシュを家庭のデジタルHUBとし、Airmacでデータを飛ばせば、パソコンでもiPodでも、好きな音楽をどこででも聴ける。Appleが提案しているのは、「ソースはひとつ。どこでも・何ででも見れます・聴けます」というライフスタイルである。ビジョンを具体的なイメージにして見せる能力の高さ(消費者とのコミュニケーション能力、訴求力)また、ハード(マッキントッシュ、iPod)やソフト(iTunes)といったインフラに加えて、コンテンツ流通基盤とコンテンツ自身を有する点が、コンピュータ業界の競合他社にはない強みである。

アメリカでも光ファイバーがようやく入り始めたこの頃、音楽の次はビデオのス トリーミングだろう、と誰もが考えただろうが、このタイミングでJobsがDisneyのボードに座ったことに注目したい。

それにしても、Pixarを買収したのはDisneyだと言っても、Steve JobsがDisneyのボードに座り、しかも最大の個人株主のポジションについたということで、いったい、DisneyがPixarを買ったのか、JobsがDisneyを買ったのか?Appleは、明確にターゲット顧客をクリエイター(デザイナーなど)と学校・学生に絞っているので、納得度の高い縁組みだと思った。



(※データは同社の2005年度アニュアルレポートによる)

Comments

hibi

久しぶりのエントリですね!またまた興味深かったです~。
次も楽しみにしていまっす!

Tomomi

ひびさん、
すいません、なかなか更新できなくて。(X_X)
今年に入ってから東海・北海道・東北など出張が多くバタバタしてます。
2週間に1回は更新するぞ!!というのが今年の目標(早速破ってるけど…)なので、
これからも気長にボチボチ遊びに来ていただけるとうれしいです。

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