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挑戦者の背中 (SVJEN第5回起業家トーク)

川上弘美「センセイの鞄」

川上弘美「センセイの鞄」

37歳・独身・OLの大町月子と、彼女の高校時代の国語教師・松本春綱の間に流れる、温かくも、ゆるゆるとした時の流れ。

…ってなんだか出版社の宣伝コピーみたいですが。

恩師との再会が忘れえぬ思い出に変わる、こういう出来事が、世の中には、よくあるのかもしれないし、それほどないのかもしれないし、それはよく分からないけれど、人と人との関係の「あやふやさ」がよく描かれていると思いました。

「ワタクシはいったいあと、どのくらい生きられるでしょう」

人の感情というのは生もので、いつどのように変わるか分からない、とても繊細なものですが、だからこそ、心の通い合った一瞬(人生の長さを考えると、一瞬と言っても良いでしょう)が人生の贈りものとして輝くのかもしれません。描写は淡々としていますが、心の動きの描写はとても瑞々しく、濃厚です。

初老の男性がこの小説を読んだらどのような感想を持つのか、聞いてみたい気がします。

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