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ナレッジ・ビジョナリーな会社のワーキング・ルール(ウォルト・ディズニーの場合)

突然の退職勧告~ある商社マンの生き様

「このようなことを言うのは忍びないが、君はうちの会社に向いていないんじゃないか. 君はまだ若い。次を考えた方がいいと思う。」あなたは、突然このようなことを言われたらどうするか?私は9月のある日、日比谷の焼鳥屋で上司からこのようなことを言われた実際の人間である。ここに書きつづられていることはすべて事実だ。私は、このショッキングな事実を、コンサルタントというイメージに憧れる学生と、転職を考えている社会人に送りたい. (FRI & Associates 代表・河合 拓)

「会社に依存せずに生きる」

という言葉は、格好良く、誰にとっても憧れのものですが、実際に会社に依存せず生きることは大変難しいことだと思います(自省も含めて)。「退職勧告」という、日本企業戦士にとっての危機に、一般的に不利と思われる「転職適齢期」を過ぎ、養う家族を抱えたある1人の男はいかに立ち向かったのか。彼が退職勧告を受けてから行く末を定めるまで、リアルタイムで送信されていたというメルマガには、緊迫感とリアリティが溢れています。

筆者・河合 拓さんについて少し紹介させていただくと、「触っただけで素材の組み合わせと割合を当てられる」腕っこきのアパレル商社マンから、大手コンサルファームのコンサルタントに華麗なる転身を遂げたという、異色の経歴の持ち主です。

「クールな頭脳と熱いハート」という言葉が彼以上に似合う男を私は知らない。

(こんなことを書くと私の夫が嫉妬しそうですが、夫よ、貴方には違った良さがあるので、それについてはまた別途、家庭内で話し合いましょう。)

河合さんが並みのコンサルタントとかけ離れているのは、クールでありながら、なおかつ、語りたいもの・語れるものを持ってポジティブなスタンスで物事に接し続けていることです。論理的な文章を書く人は大抵感情表現がニガテで、感情が迸る人の文章は飾りが多くて言いたいことが何かよく分からない、というパターンにはまりがちですが、河合さんの文章は分かりやすく、なおかつ人間味に溢れています。コンサルタントとして活躍しながらも、営業マンの気概と心意気を失わない彼に敬意を表してあえてタイトルは「商社マン」とさせていただきました。(私の中では、商社マン=King of 営業マン なので)

そんな彼も、転職後数年経って、自分の得意とする分野と会社の要求するスキルがかみ合っていないことにジレンマを感じ、苦しんでおられたようです。

学生や若手社会人のみならず、文字通り世界を股に掛ける人たちを多数ファンに持つ彼が、冒頭の言葉を尊敬する上司にぶつけられて決意を固め、転職活動に臨み、いかに失敗しそして成功したか。悔しさや無念、憤り、不安。アンビバレントに揺れ動くこころを、ここまで率直に、結果も出ていないのに語り続ける彼を、これを読んだ人は応援せずにはいられようか(いや、いられまい) もう結末が気になって、全部で30枚以上(Word)と思われる大作ですが、息も付かずに一気に読んでしまいました。

有料コンテンツなのですが、どうしても、私が一番心を動かされたところだけは!!というわけで少しだけ引用しますと、

しかし、私のその言葉(Tomomi注:政策提言までしたが、大前氏に「繊維業界について考えるのはムダ」と言われ、アパレル関連での戦略の仕事を諦めることにしたとのこと)を聞いて、そのパートナーは逆上したのである。「大前研一に言われたぐらいで、お前は自分の夢を捨てるのか?彼は戦略家だよ。そういうに決まっているじゃないか。でも、実際、今でも繊維業界で働いている人だっているんだ。そんなふらふらした気持ちだから、システムをやらされたりするんだよ。自分自身のやりたいこと、できること、なすべきことが明確でないから、不幸な人生をおくるんだ。だから、だらだらうちみたいな会社にいるんだ」と。

私はぐうの音も出なかった。彼の言うとおりだった。FRIで学生に、自分の進む道を明確に持てと言っておきながら、周りの環境に振り回され、得意でもないシステム開発をずるずるやっていたのだ。そして、気がついてみたら30半ばだ。一体自分はなにをやっていたんだろう。時間は有限だ。私の得意な分野に特化していれば、自分にとっても、そして、ひょっとしたら、クライアントにとっても良い結果がでていたのかもしれない。そのパートナーの言葉はまさしく「退職勧告」だった。しかし、私は彼の気持ちに感動し、目頭が熱くなっていた。

自分の今やっている仕事に対して「これでいいんだろうか」と感じている。でもどうしたらいいのか分からない。いま退職勧告なんかされたらどうしよう。

こんなことを感じている全てのサラリーマンにオススメします。なお、まぐまぐプレミアムでは月別でバックナンバー購入が可能ですので、河合氏の転職劇の全貌を読みたい方は、9月分~11月分の購入で全てが読めるようです。もちろん、これを機にメルマガを購読するぞ!という方もMore than welcomeです。

※以下はFRI関連の宣伝なので関心のある方お読みください

更に宣伝ですが、このような華麗な転職を遂げた河合さんのみならず、SWさん等、新進気鋭のコンサルタント陣がプロデュースする FRI Personal Solution という企画もありますので、キャリアとファイナンス両面のサポートに関心のある方(特に若い人)、どうぞアクセスしてみてください(残念ながら私はスタッフとしては参加してないのですが)。

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